いわゆる手描きアニメにおけるライティングや陰影付けは、3DCGにおけるフォトリアルなそれとは根本的に異なります。前者はより抽象的・記号的で、後者は物理シミュレーションに基づいています。しかし、映画やアニメ等の映像制作の観点でいえば、まず演出意図が前提にあり、それを満たすという意味でのライティングと陰影付けが必要となります。
本研究では、デジタルアニメを作成する上で重要な光と影の演出的制御が可能となるツール群を開発しています。これらを総称して、私たちは「演出シェーダー」と呼ぶことにします。
技術課題
- 3次元モデルに対するアニメ調の陰影付けの表現方法の開発
例. アニメ調ハイライトのダイナミックモデルの作成 - 背景画像や背景空間を作成するためのペイントシステムの構築
例. 背景シーンの2D画像と対応する3Dモデル生成とを対応づける手法など - 作り手の演出意図を直接反映できるGUIの開発
例. パラメータの数値制御をマウス操作に置き換える等
効果
- デジタルアニメにおける光と影の制御が、物理ベースでなく演出ベースで直感的に可能となり、生産効率の大幅な向上が期待できます。
- 本物の絵の具を用いて描かれる絵画的なタッチを、忠実に実現できるコンピュータシステムを提供することで、背景シーンが、高品質かつ効率よく、アーティストの使いやすいツールを介して作成できます。
研究ファイル
- Cartoonアニメーションのためのインタラクティブな陰影制御 (2007.8)
- ペイントブラシによる演出可能なトゥーンシェーダー (2007.7)
- アニメ表現のための演出可能な影 (2007.2)
- 表情筋制約モデルを用いた少数の制御点による表情合成(2006.9)
- アニメ表現のためのハイライトと陰影の直感的演出法 (2006.7)


